多動性生涯

読点と改行を混同しながら書いていますが、頭が悪いのとは関係ありません

Youtube GoでYoutubeの動画を無償でダウンロード,オフライン再生する

ちょっと前からGoogleが展開を開始した新興国向けのAndroidアプリ群、Google GoシリーズのYoutube Goにダウンロード機能があるようなので試してみました

とは言っても動画のダウンロード機能は有料コンテンツのYoutube Premiumのウリのひとつなので、天下のGoogle様がそんな抜け道を簡単に利用できる用にしているはずもなく、少しだけ手間がかかります が、さりとて難しい作業は無いです

まずYoutube Goは日本のGoogle Playストアでは入手できません なので自分でapkファイルを探してきて落とす必要があります youtube go apkとかでGoogle検索すればすぐに見つけられるでしょう

 

アプリのUIは通常のYoutubeアプリとさほど変わりませんが、機能はゴリゴリに削られています 再生リストや後で見るはもちろんのこと、履歴すらも閲覧できないので不便っちゃ不便です

通常のYoutubeアプリと大きく異なるのは、動画再生までのプロセスです 通常のYoutubeでは動画をタップするとすぐに再生が始まりますが、Youtube Goでは解像度選択が挟まります


f:id:keielle0419:20200110134907j:image

こんな感じで3種類から選択できます 広告も一切ないのでこの時点でそれなりに有用なアプリではあるのですが、このままだとダウンロード機能が使えません

 

ですが抜け道は用意されています まあこの時点でわかる人はなんとなくわかるかと思いますが、VPNを使って発展途上国のサーバーを経由するとダウンロード機能が使えるようになります

今回経由するサーバーは使用しているVPNアプリの都合上インドを選択しましたが、まあ東南アジアなら大体大丈夫でしょう シンガポールは弾かれます

VPNを有効にして再度アプリを立ち上げ、動画をタップすると、ダウンロードのボタンが表示されるようになります


f:id:keielle0419:20200110135805j:image

SDカードに保存してくれるのでありがたいですね  たぶんですがサイズからしても見た感じからしてもHigh Qualityで480pだと思われるので大画面端末での視聴はちと辛いところがあるかもしれません

f:id:keielle0419:20200110135924j:image

ダウンロードした動画にはホーム画面のダウンロードのタブからアクセスできます 上のスクリーンショットにもある通り、長期間端末をネットに繋がないと再生できなくなるみたいですね

 

 

ロードバイクにおける官能性,シマノからカンパに載せ替えて感じたこと

前回の記事(http://sov.hatenablog.jp/entry/2018/11/05/140111)の続編,あるいはおまけという感じで書こうと思っていたこの記事だが、なかなか筆が進まぬうちにあれよあれよと時が過ぎ去り、とうとう年をまたいでしまった。というわけで今回は、シマノ・コンポのロードバイクに1年半あまり乗っていた私が、カンパニョーロに載せ替えて感じたことを書き連ねて行こうかと思う。というより、こっちが本編なのかもしれない、むしろ。

 

少しばかり個人的な話をする。私が初めて乗ったロードバイクは、アルテグラで組まれ、ホイールにはデュラエースC24CLを履いたパナソニックのクロモリという、質実剛健という言葉を具現化したような一台で、それは知人の所有物だった。自転車といえば、ホームセンターに売っている24段変速のMTBや、ネット通販でのギシギシうるさい折り畳み自転車程度しか触れたことのなかった私が、初めてそのパナモリに乗った時の感覚は異次元という他なく、その衝撃は今でも克明に覚えている。

その時から2年弱。かつて異次元だったその感覚はすっかり日常の一部となり、飽き性気味の私は新たな刺激を欲し始めていた。ホイールは替えたばかりだったし、新しいフレームが必要になるほどオプティモに不満を覚えたことはなく、乗り潰したとも到底言えない。そこで、廉価グレードのコンポーネントを変えてみるということに落ち着いた。ティアグラ4700からのステップアップなので、順当に考えれば6800かR8000のアルテかなぁ、とも考えて、実際にアルテを積んだ自転車を借りて走ってみたのだが、なんだかそこに斬新な感動を見つけることができなかった。当然だが引きの軽さ、変速性能、変速速度、どれをとってもティアグラよりも数段は優れる。でもそれは、ティアグラのそれの延長線上にあるように思えた。モノは素晴らしいのだが、決して安くはない金額の対価として考えると、手放しで飛びつく選択肢ではなかった。200g700円のインスタントコーヒーに慣れた舌でもカフェの挽き立てコーヒーの美味さは分かるけれど、私は紅茶の気分だったのだ。

時間は掃いて捨てるほどあるがカネは無かったので、私はヤフオクSNSを通した個人取引、中古ショップを駆使して、出来る限り安くカンパニョーロの部品を集めることを始めた。蓋を開けてみれば、海外通販でR7000系105のグループセットを買うのと同じくらいの値段でコンポーネント一式を揃えることができてしまった。11速初期~中期のミックスちゃんぽんである(スプロケ、チェーンはコストカットのためシマノを使っているのだけど)。

組み付けに関しては大した労力を要さなかった。こういうわけで、案外あっけなく、初のカンパ組みバイクが完成したわけである。

 

スタンドで変速を合わせているだけならば、シマノの感覚に慣れ切った身体でもことさら違和感を覚えることもないが、実際にエルゴを握ってアスファルトに繰り出してみると、その差異は徐々に発現されてくる。リア変速は多少ガチンガチンとしてやかましいかなというくらいだが(これは決して不愉快というニュアンスではない)、フロント変速に関しては話が別だ。載せ替えと同時にチェーンリング歯数も変更した(50-34→53-39)ので同一条件での比較ではなく、歯数差の少ないカンパが若干有利となるはずなのだが、それにも関わらずこの世代のカンパのフロント変速はシマノと比べると、絶対的性能で言ってしまえば正直話にならない。フロント歯数の差を差し引かず、更に比較対象が下位のFD-4700とFC-6800の組み合わせとの比較でさえ、だ。FDもチェーンリングも出来が違いすぎる。あと、どうでもいいがエルゴの諸々のせいでトリムが6段階もある(これは4アーム化に伴うマイナーチェンジの際に改良された)。

しかし、私はこのカンパのフロント変速が決して悪いとは思わない。というよりむしろ、シマノよりもこちらの方が好きと言っていいくらいかもしれない。

フロント変速においてシマノよりカンパが抜きん出て優れる点、それは官能性だ。はいはいお決まりのやつね、と思われるだろうから言っておくが、私は、シマノと比べられたカンパオタクが決まってのたまう「感性に訴え掛ける〜」だとか「フィーリングが〜」とかいったフレーズが好きではないし、眉唾だと思って鼻で笑う側の人間だ。しかし―シマニョーロの時もそうだったが―実際に乗り比べてみてしまうと、やはりそこに言及しないわけにはいかないのである。

チェーンリングの出来の差が、FDのそれ以上に変速性能、というより変速方式に関わってくるように思える。どこからでもスチャッ、とアウターに吸い込まれるかのようにしてチェーンが上がってしまうシマノに対して、カンパのフロント変速は変速ピンに大きく依存しており、ピンがガチッとチェーンに引っ掛かり、クランクの回転運動によってそれがアウターにグイッと押し上げられる、といった具合が手に取るように伝わる。確かに絶対的な変速性能と、それを簡単に引き出せる点に関してはシマノには遠く及ばない。だが、変速ピンの位置をこちらが考えてやり、それに合わせるようにエルゴパワーのレバーをグッと押し込んでやれば、このイタリア産まれのメカたちは、シマノに肉薄するほど素晴らしい働きをしてくれるというのもまた事実なのだ。そしてその動作がたまらなく愉しいということも。

フロント変速に顕著なカンパの面白さは、もちろん他の部分でも感じることができる。エルゴパワーはSTIよりもしっくりと手に馴染み、変速ボタンもバチンバチンと心地良い音と感触を伝えてくれるので、5段飛ばしのウルトラシフトも相まって、思わず積極的にシフトチェンジをしてしまう。ブレーキは絶対的な最大ストッピングパワーこそシマノに譲るものの、充分に良く効くし、なによりコントローラブルだ。握り込みと共に制動力が高まってゆく感覚はシマノよりも好ましい。ブレーキだけはカンパというロードバイク乗りが一定数見受けられるのもうなづける。

 

 

このシマノvsカンパの構図は、機械の自動化と、それへのアンチテーゼとしての手動操作、更に抽象化すればデジタルvsアナログ、というよくある二項対立に当て嵌まるのではないだろうか。例えばジドウシャにあるMTとDCT(スポーツAT)に当て嵌めてみれば分かりやすいかもしれない。カンパがMT、シマノがDCTである。MTはDCTよりも操作が複雑にも関わらず、その変速性能はDCTに劣る。とにかく速いのが好き、というスタンスのひとたちにとっては、MTなんて過去の産物だろう。だが、MTには根強い固定ファンが存在し続ける。効率や絶対的な速さよりも、愉しさを追求し、機械との対話を好むひとたちもいる。どちらが正しいなんてない。少し大袈裟かもしれないが、つまりはそういうことではないだろうか。

趣味の世界の自転車においては、アナログな乗り物な分、「マシンとの対話」のようなものが自動車よりも重視される傾向にある。絶対的な速さはひとまず置いておいて、自転車に乗ることを楽しむ。自転車とそういう向き合い方をする人にとって、カンパニョーロはなによりベターな選択かもしれない。少なくとも私はそう感じた。

新型SYSTEMSIX(仮)について思うこと

SYSTEMSIXの名称がUCIの認可リストに新規に追加されているのが発覚し、一部のキャノンデール・フリークたちの間でまことしやかにニューモデルの噂が囁かれたのは、私の記憶が正しければ昨年末のことだ。

f:id:keielle0419:20180305224603j:image
SYSTEMSIXというのは過去に存在したキャノンデールロードバイクのモデル名だ。それは2006年に発表された正真正銘のレーシングバイクで、アルミとカーボンのハイブリッドフレーム、いわゆるアルカーボンのバイクだが、当時の標準的なアルカーボンフレームがリア三角をカーボンにして衝撃吸収性を狙っていたのに対し、トップチューブ、ダウンチューブ、シートチューブをカーボンとし、リア三角をアルミとする奇抜な手法を採っていた。ちなみにリア三角はCAAD9と同一だ。これはSYSTEMSIXの先代モデルのSIX13(ちなみにこれのリア三角は旧CAAD8と同一である)から引き継がれた構造だが、このような手法が採られたのはキャノンデールがアルミの加工技術に絶大な自信を持っていたからに他ならないだろう。なにせ彼らは、自社のバイクを自らアルミフレームの神と名乗るようなメーカーなのだから。

さて、その新型SYSTEMSIXが再び俎上に載ったのは、2月の末、UCIワールドツアーのひとつであるアブダビ・ツアーの第二ステージ直後のことだ。チーム・キャノンデール・EFドラパックは、突如ニューマシンをレースの現場に投入してきた。もちろん新型SYSTEMSIXとなるバイクだろう。大方の予想を裏切らず、エアロロードとして世に産声をあげたそのバイクがこれだ。


f:id:keielle0419:20180305230519j:image

f:id:keielle0419:20180305230133j:image


f:id:keielle0419:20180305230139j:image


f:id:keielle0419:20180305234405j:image

 

カムテール形状でボトル装着時の空力をも意識したダウンチューブ、徹底的なケーブル類の内装、コンパクトなリア三角、リアタイヤに沿って湾曲したシートチューブ、スルーアクスルのディスクブレーキ、更にヴィジョン・メトロン5Dステム一体型ハンドルがアッセンブルされるなど、一瞥しただけでも最新のエアロロードの教科書通りといったパッケージングが見て取れる。目を引くのはせいぜい、トップチューブ上部からケーブルが内装されている点と、キャノンデールお家芸のBB30を採用している点くらいのものだ。

 

キャノンデールは各社が続々とエアロロードの開発を進める中、これまでその類のロードバイクを頑なに作ってこなかった。2015年に現行SUPERSIX EVOが発表される際、エアロロード化との噂も流れたが、彼らが世に送り出したのは従来通りの形状で更に各所の性能を突き詰めた究極のオールラウンダーを目指したようなモデルだった。その時、プロダクト・マーケティング・ディレクターのマレー・ウォッシュバーンは次のようなコメントを残している。

スプリントだけしか考えないのであれば高剛性を、平坦をロケットのように飛ばしたいだけであればエアロを求めるでしょう。でもキャノンデールとしては、「True Road Bike(=本当のロードバイク)」こそが人々のニーズであると考えています。今回掲げた「A BALANCE OF POWER」の意味はそこにこそあるのです。

 かくも言う彼らがかつての名車SYSTEMSIXの名前を引っさげてエアロロードバイクを出すのだから、どんなぶっ飛んだバイクなのかと期待していたが、蓋を開けてみるとそれは、乱雑に言ってしまえばトレンドに乗っただけのつまらないエアロロードだった。少なくとも(口の悪い)私にはそう感じられた。

これまでのキャノンデールロードバイクには、どれも個性的で、それが魅力を放っていたように思える。CAAD12ではキャノンデール自ら「アルミフレームの神」と称し、他社の軟派なカーボンロードを叩き潰しにかかった。他社がエアロロードでレースを走る中、オーソドックスなルックスのSUPERSIX EVOがそれに食らいついている姿は陳腐な言葉を使えば「エモい」というやつだったし、昨年登場した新型Synapseはエンデュランスロードながらレーシングモデルに匹敵する剛性を得て気を吐いた。

それらが持っているある種の強烈な請求力のようなものを、私は現時点では新型SYSTEMSIXから感じ取ることができなかった。数あるエアロロードの中でのワンオブゼムにしか感じられないし、もっと言えばあのバイクにキャノンデールのロゴが付いていることに違和感すら感じた。もちろんこれが私の偏見に満ちた個人的な見解だということはお断りしておく。

 

僕はキャノンデールロードバイクに乗っているし、それに比較的このメーカーが好きだ。だからこその期待だったし、このような感想になったのだと思う。

次にキャノンデールからニューモデルが出るとすれば、おそらく新型SUPERSIX EVO、もしくはCAAD13となるであろうCAAD12の後継モデルだ。SUPERSIXは言わずと知れたフラッグシップだし、CAAD12の後継がCAAD13となるならばそれは特別なモデルとなる可能性が高い。なぜなら13というのはアルミの原子番号であり、キャノンデールというメーカーはそういうことを結構重んじるところがあるからだ。

いずれにせよ、次のニューモデルには期待したい。

 

ロードキャリパーブレーキの引き量互換の話

以前著した記事【http://sov.hatenablog.jp/entry/2017/09/06/181804

において引き量の記述が少なかったので、元記事に補足でもしようかと思ったのですが、機構と引き量の相関なんかが思いの外ややこしかったので、新しい記事として書いてしまうことにしました

まず抑えておきたいのはSLR-EV、NewスーパーSLR、スーパーSLRってのは、引き量じゃあなくて機構の名前ということです 古いやつだと無印SLRとかもありますが割愛

引き量にはNewスーパーSLR(NewスーパーSLR互換)、スーパーSLR(スーパーSLR互換)があります

ですが、これはおそらくブレーキの引き量自体についてシマノ側が特に定義名を設けていないので、便宜上第三者が名付けたものらしく、そのせいでややこしいことになってます

詳しく見ていきましょう ちなみに当然ですが、同型式のブレーキとSTIの引き量は同一です

まず、SLR-EV(機構名)を採用しているブレーキ(BR-6800、BR-9000など主に11s世代)の引き量は、NewスーパーSLR互換です

で、NewスーパーSLR(機構名)を採用しているブレーキ(BR-6700、BR-7900、BR-4700など)の引き量も、NewスーパーSLR互換です

つまり引き量がNewスーパーSLR互換のSTIで引くブレーキを決める時に、SLR-EVかNewスーパーSLR(機構名)はどっちでもいいわけですね

で、スーパーSLR(機構名)を採用しているブレーキ(BR-7800、BR-6600など)の引き量はスーパーSLR互換です

で、NewスーパーSLR互換とスーパーSLR互換をごちゃまぜにして使う時に互換性の問題が発生します

実線がA互換(本来の性能を100%発揮できる)で、点線がB互換(使えるが本来の性能を100%は発揮できない)です

f:id:keielle0419:20180210092151j:image

噛み砕いて説明します 上半分のボックス2群の引き量がNewスーパーSLR互換、下半分がスーパーSLR互換です

NewスーパーSLR互換のSTIは引き量が多く(=同一ストロークで引いた時に引く力は弱い)、NewスーパーSLR互換のブレーキは弱い力でも強いストッピングパワーが発生します

んで、NewスーパーSLR互換と比較してスーパーSLR互換のSTIは引き量が小さく(=同一ストロークで引いた時に引く力が強い)、スーパーSLR互換のブレーキは弱い力では発生するストッピングパワーは弱い、と

つまり、スーパーSLR互換のSTIとNewスーパーSLR互換のブレーキの組み合わせが公式で禁止されているのは、少しのストロークの引きで強いストッピングパワーが発生されてしまいコントロール性が悪く危険だから、というわけです

NewスーパーSLR互換のSTIとスーパーSLR互換のブレーキがB互換なのは、たくさん引かないとなかなか止まらないからですね

ちなみに、カンパやスラムのエルゴ/ダブルタップとブレーキはスーパーSLR互換です

一般的なシマニョーロ(エルゴのみカンパ)っていうのは本来禁止されてる危険な組み合わせなわけですね まあメーカーミックスちゃんぽんの時点でそんなもん当たり前と言っては当たり前ですが

ブレーキは大事です 死なないように自転車に乗りましょう