スカイ・ライダーズ

自転車に乗ります

イコールプーリーでお手軽シマニョーロ

この間恵比寿駅にほど近い広場で輪行袋にチャリンコを詰めていたら突如警官3人に囲まれまして、アァとうとうこのブログにも言論統制が...などと絶望的な気分になりながら尋問(?)を受けていたんですが、話を聞くところによると彼らはどうやら輪行袋を広げる僕を見てテントを張っていると思ったようです。そりゃねえよ。

GWが暇すぎたのでシマニョーロをしました。10速です。

シマニョーロとはなんぞや?と言う方。簡潔に言えばSTIのみカンパエルゴに換装してシマノのコンポを動かすっつー裏技的なやつです。他にもシフトメイトや大回しなどの手法が編み出されていますが、僕はいちばん楽ですっきりしているイコールプーリーを使用するやり方を選択しました。タイトルが「レンジで簡単茶碗蒸し」的なノリなのもそのせいです。

 

用意した材料です。

  • シマノ RD-6700-SS
  • カンパニョーロ アテナ エルゴパワー('10)
  • グロータック イコールプーリー(赤)

以上です。お手軽ですね。中古パーツばっかを寄せ集めたので、総じて2万円も掛かってません。僕は特にリア11枚目の必要性を感じなかったので10sのままでシマニョることにしましたが、10s環境から11s化する場合でもRDは10s用を使えるため、イコールプーリーの色を金にして、11sスプロケを買い足すだけなので2万を少し超えるくらいの出資で済みます。下手したら6800アルテの中古で11s化するより安いかもしれません。どうせ値段が同じくらいなら面白いことしたくないですか?僕はしたいです。

このへんは調べればすぐ分かることですが、4700系Tiagra以外の10s環境をお使いの方はここからRDの購入が不要になります。4700はワイヤー引き量の点で孤立しているため、使用可能なイコールプーリーが存在しないので10sRDを別途買う必要がありました。また、用意するエルゴパワーはウルトラシフトであることが必須になります。ここで注意がありまして、僕はアテナのエルゴを使用していますが、基本的にはアテナのエルゴはパワーシフトなのでイコールプーリーでのシマニョーロ化には使えません。僕が今回購入した11s最初期モデル(2010年モデル)のみウルトラシフトに対応しているので使用できます。パワーシフトとウルトラシフトを簡単に見分ける方法として、エルゴ内側のリア変速レバー下部に大きな溝が切られているか否か、というのがあります。溝が切られていれば多段シフト可能なウルトラシフト、切られていなければパワーシフトです。コーラス以上は11s化以降ならば全てウルトラシフト対応なので、無条件に使用可能です。12速?知ったこっちゃねえよ。詳しくはグロータックの公式互換表を貼っつけとくのでそれを参照してください。


f:id:keielle0419:20180424065926j:image

ちなみにFDは互換表に関係なく10sでも11sでも正直なんでも使えます。基本的にフロント変速はアバウトです。サードパーティ製でシマスラカンパ兼用みたいなチェーンリングが普通に売ってるくらいですからね。僕はFD-4700で組みました。FD-4700は現行ティアグラのパーツでは一番有用ですね。ロングアームで変速性能は十ニ分、見た目もだいぶ注視しなきゃほぼアルテです。後発下位グレードのFD-R3000の方が引きが軽いという話はありますが。

あと、BR-7900以降のブレーキとカンパエルゴは引き量の問題から公式だと危険性のため使用禁止の互換ってことになってます。なので本当はカンパ用ブレーキも用意した方が好ましいです。まあ実際は普通に使えちゃうので気にしなくてもいいかもしれませんが、推奨はしません。詳しくは僕の過去記事に詳しいです。

さて、シマニョーロとして組んでゆく前に、まずは材料の下ごしらえとしてエルゴパワーにイコールプーリーを組み込む必要があります。これは非常に単純な作業で、特に特殊な技能は要りません。右手側のレバー内部の黒い純正プーリーをアーレンキーで外して、同じ場所にイコールプーリーを取り付けるだけです。ちなみに僕の買ったエルゴでは純正プーリーがクソアホみてーなトルクで締め付けられてて外すのにそこそこ苦心しました。

小細工が必要なのはこれくらいで、あとはフツーに組むだけなので作業内容は割愛します。一つ気をつける点として、シフトワイヤーを通す際には両手側共に親指側のシフターを押し切る必要があります。これをやらないとケーブルを通してもシフトワイヤーを引きません。調整はシマノと同じようにやればオールオッケーです。更にいくつか付け加えるとすれば、カンパのレバーフードはめちゃくちゃ剥がしにくいです。あと、T25トルクスレンチを用意しましょう。エルゴ取り付け時に必要になります。エルゴに限らずカンパはトルクスレンチが用いられてるパーツが多いです。

シフトワイヤーなんですが、結論から言えばシマノ用でも使えます。シマノとカンパではタイコの直径が違うのですが(シマノ:4.4mm、カンパ:3.9mm)、カンパエルゴのワイヤー受けはカンパワイヤー装着時にいくらか隙間ができる作りになっていて、シマノワイヤーがこれにちょうどぴったり嵌まります。なんですがこれ、ぴったりすぎて固着する可能性もあるらしく推奨はできまないので、あくまで可能という話です。気になる人はタイコを削るなんかして加工してください。

 

f:id:keielle0419:20180507164832j:image

 完成です。

f:id:keielle0419:20180507215320j:image

有機的な曲線で構成され、3Kカーボンを身に纏ったエルゴパワーの優美さはシマノにはない華があります。バーテープの巻き方がへったくそなのは見逃してください。どうでもいいですけど、このアテナエルゴはアルミレバーにカーボンラップです。化粧カーボンってやつですね。

肝心の操作感に入りましょう。まずシフトですが、イコールプーリーによるシンクロ率は完璧で、しっかり調整すれば全くチャラつきません。フィーリングとしては、シマノと比較すると全体的にボタン類の押し応えがしっかりあることが目立ちます。特に親指シフターを押した時など、強めのバチッという感覚があります。変速自体のショックがあるという訳ではないですし、引きが重いということもありません。あくまでレバーの反応の話です。僕としてはこの感触がかなり好みで、ギアチェンジが楽しくなりました。積極的にシフターを操作したくなります。またウルトラシフトの特徴である5段飛ばしシフターはしっかりバチバチバチバチバチッ!と飛ばした分だけのショックを伝えるのですが、変速自体は一気に5段飛ばしでした。これも結構癖になります。面白いです。必要となる機会があるかどうかには疑問がありますが、それを追究するのは野暮というものでしょう。また、フロント変速に関しては至って普通なので特に言うことはありません。一般的に他モデルから互換性の点で孤立しているFD-4700でも問題なくスパスパ変速します。懸念だったトリム操作もばっちりです。ま、フロントは変速が2枚しかないんで多少アバウトでもさほど問題ありません。ケセラセラの精神で突っ込んじゃいましょう。

突起部の小ささからブレーキも握り込みやすいです。やはり絶対的な制動力という点では同グレードのシマノ製品にやや劣りますが、スピードコントロールは格段にしやすく感じられました。

 

これは私見ですが、シフト時の感覚、ブレーキタッチのいずれに共通してシマノとカンパの目指す方向性の差異が析出しているようで興味深いです。シマノは操作感をなるべく少なくすることに尽力しているようで、つまり極力ストレスフリーな方向へ進化しているように感じます。Di2なんかはその精神の賜物でしょう。僕は試乗程度でしか触れたことがないですが。対するカンパは、やはりフィーリング重視でしょうか。変速したぞ、ブレーキ掛けてるぞ、てなリアクションをしっかりと返すような設計に意図的にされているのを感じます。工業製品に対するアプローチとしては前者が優れているように思えますが、実際に人が操るスポーツ機材に対するアプローチとしては甲乙付け難いところです。実際にカンパを使用する競技者が第一線でも存在することがそれを裏付けていると言っても良いでしょう。

プロのように絶対的性能を重視する必要のない我々ホビーライダーにとっては、カンパニョーロは一層魅力的な選択肢だと僕は考えます。外通や中古パーツを上手く活用することで、シマノと大差ない価格で組めるとすれば、多くの方にとって一考の価値はあるのではないでしょうか。

 

MAVIC Ksyrium SSC SLを買いました。

ほんとはワイドリムの中華カーボンクリンチャーなんかを買おうかな〜と思ってたんですが、気が付いたら13年前のキシリウムが生えていたというのが今回の話です。生えてしまったものは仕方ないので美味しく頂こうと思います。

ところで僕は余談というものが非常に大好きでして、記事を書いていても気が付けば余談が半分くらいとか余談の方が多いとかってことがままあるのですが、今回も例によってそんな感じになりそうなんで、興味のない方は適宜読み飛ばして下されば幸いです。

今日まで息づくキシリウ厶シリーズの歴史を辿ると、初代のキシリウムは'99年に登場しています。それまでも'94年初出のコスミックや'96年初出のヘリウ厶などの完組ホイールは存在したのですが、リムに直接ニップルをドリリングするForeテクノロジーやジクラル(アルミ)スポーク、DSをラジアル組NDSをクロス組としたイソパルススポーキングなど、完組ホイールでしか実現し得ない要素を盛り込んだ革命児的ホイールとして初代キシリウムはリリースされました。'02年モデルのキシリウムSLからは今でもお馴染みであるリム切削技術のISMが導入され、更に軽量化されると同時にほぼ現在の形となっています。現在こそカンパニョーロ(フルクラム)にも採用されているリム切削やアルミの極太スポークですが、それらの技術を最初にカンパが使用したホイールは、僕の知識が確かならばキシリウムSLから遅れること3年、'05年モデルのユーラス、レーシング1です。つまりこれらを最初にやり出したのはマビックで、カンパは後出しジャンケンなんですね。だからなんだという話なんですけど。

そのキシリウムSLの'04〜'05モデルが今回生えてきたホイールです。この世代は無印キシリウムキシリウムエリート、キシリウムSLの順にグレードが上がるので、当然ハイエンドモデルです。Foreテクノロジー、ジクラルスポーク、イソパルス、ISMが全部盛りです。今のキシリウムのハイエンドと比較して足りないのはオフセットリアリムとエグザリットくらいなもんですね。初代キシリウムが出た'00年前後はカーボンホイールはまだまだ未発達の領域で、かのランス・アームストロングを筆頭にキシリウムを愛用するプロ選手も多かったんですが、カーボンホイールの急速な発達と共に徐々にキシリウムはプロユースの最前線から退いてゆきました。とは言っても今回買ったキシリウムSLはギリギリUCIワールドチームクラスのトッププロにも使われていたことが散見できます。

f:id:keielle0419:20180420223115j:plain

'05年にサエコキャノンデールがランプレに吸収され、ランプレ・カフィータとなっていた時代のチームバイクにキシリウムSLが使用されています。SIX13かっけー。もっとも翌年'06年からはチーム名がランプレ・フォンディタルに変更されるのと同時にバイクもウィリエールに変更、ホイールサプライヤーもフルクラムとなってしまいました。

ホイールの話に戻ります。先の画像を見ての通り、前作までの黒基調から一転、これでもかってくらいにシルバーシルバーしたデザインです。写真のバイクのSIX13には似合いすぎなくらい似合ってますが、僕のクソミドリアシッドグリーンのオプティモにはちょいミスマッチな気はあります。

f:id:keielle0419:20180420230453j:plain

微妙ですね。きしめんスポークとバカでかいKSYRIUM SLロゴのおかげか、実際に装着する前に想像してたよりか悪くないですが、黒リムの方が親和性が高いです。

気になる人は気になるであろう重量ですが、フロントが686g、リアが882gのペアで1568gでした。現行のキシエリのカタログ値はペア1520gなのでそれより重いんですね。まあマビックはカタログ値での鯖の読みっぷりに定評がありますし、実質同じくらいでしょう。元々装着していたWH-RS10が実測1910gだったので、350g程度の軽量化です。

調べたところによると、この頃のキシリウムSLのリム重量は410g前後らしいです。ちなみに現在のキシエリが410g前後で同程度、デュラC24(9000)が385g前後、初代レーゼロが420g前後と言われているようです。ですが、マビックのキシリウムエリート以上のホイールは先述のForeテクノロジーによってリムテープが不要となっているので、リムテープ1本分(約20g)を引くとリムテープが必要なデュラC24とほぼ遜色ないということになります。もちろん個体差がありますし一概には言えませんが、外周部の重量が軽いのは事実です。マビックのホイールはリムが軽くてハブとスポークが重い、てのはそれなりに知られてます。まーマビックはリム屋さんですからね。

これは僕の個人的で稚拙な意見ですが、外周部の軽量化はハブやスポークの軽量化よりよっぽど重要だと思います。ワ○ズロードなんかのHPで廉価なホイールを紹介する時の売り文句に、「外周部重量が重いので、漕ぎ出しは重めだけれど速度に載せてしまえば維持は楽」なんてのをよく見かけますが、どうもあれは子供騙しというか初心者騙しの眉唾にしか見えません。仮に路面抵抗や空気抵抗などを始めとする、移動する物体に対してかかる様々な種類の抵抗が存在しない空間が存在しそこで自転車に乗れるとすれば重いリムの方が速いのかもしれませんが、現実的にはその手の抵抗はライダーに重くのしかかってきます。抵抗に抗って同じ速度を維持しようとすれば、ライダー側は常に加速しているってことになるわけです。加速時には慣性モーメントの小ささが重要なのは周知の事実ですね。物体はエネルギーを入力しなければ移動しません。

そもそも、本当に外周部が重けりゃ巡航が速いなら、プロは平坦なTTステージで比重の大きい物質のクソ重いリムを使ってます。全元素中で最も比重の大きい物質であるオスミウムは比重がアルミの約8.5倍なので、例えばリム重量600gのWH-R500-C30のリムをアルミの代わりにオスミウムで作れば(現実的に可能かどうかは知りませんが)、リム重量5kgオーバーのホイールが作れます。メカニックはホイール交換だけで一苦労です。次第にリムの重量化競争が加熱していくにつれて、重労働に耐えかねてメカニック人口が減り、ロードレース業界は更に窮地へと追いやられ、UCIも重量の下限の代わりに上限を設定することでしょう。

与太話が過ぎたのでそろそろ実走に入ります。

僕の感覚が鈍りきっているのか、最初の漕ぎ出しはさほど軽さを感じませんでしたが、シッティングで普段通りにくるくる回し始めるとスピードの乗りの良さを感じました。平地巡航も同様で、するすると加速していきます。ホイールを交換するとギアが何枚軽く感じたといった表現をよく見ますが、それというよりは、常に追い風に乗っているかのような感覚を覚えます。

登坂はシッティングでもダンシングでも楽に登れるのですが、特にダンシング時が好印象でした。イソパルススポーキングかジクラルスポークか、はたまたリム剛性に起因するのかは分かりませんが、以前感じていたバイクのウィップとホイールのたわみがシンクロしていない感覚がなくなり、シャキシャキ登るようになりました。この傾向は平地で高トルクを掛けた際にも見られ、ペダリングに合わせてカンカン進みます。

一般的に硬いと言われる高剛性リムにアルミスポークということで、最大の懸念要因だった乗り心地なのですが、これが意外と良くてびっくりしました。よく聞く脚に来るという感覚もありません。13年前のホイールの上中古なので、金属疲労によるものかもしれませんね。マビックのリム精度の高さや、1bar程タイヤの空気圧を落としたのも+に働いているかと思います。

また、クソだゴミだと散々な言われようのハブですが、前オーナーさんのメンテナンスかよかったのか普通に転がりました。普通に走っていて渋いとか転がらないって感覚はしません。フリーのラチェット音は下品すぎない程度のやかましさで、カンパ系に比べると低周波のジリジリ音で、僕はこっちの方が好みでした。歩行者除けには十分ですし。

 

まとめです。車体とのビジュアル的なマッチングこそ微妙ですが、その他の点では全方位大満足なホイールでした。今のところ本当にケチの付けようが無くて困ってます。次回はシマニョーロ化についての記事を書こうかと思います。それではまた。

純正タイヤからコンチネンタルGP4000S2へ (比較)

この間コラムカットをした時に、プロショップのおにーさんにそろそろタイヤの交換が必要だね、と言われたのでタイヤを変えました。シュワルベ・ルガノくん、1年半お疲れ様です。タイヤを新調するにあたって、ロード乗りの知り合いにはシュワルベワンを勧められ、自分ではハッチソンのフュージョン5ギャラクティカなんかが欲しいかなあと〜思ってたんですが、安いとこ探すのも面倒だったんで定番のGP4000S2を選んだという経緯があります。耐久性が高めなのでランニングコストも低くなりますし。どうでもいいですね。

本題に入る前に、定番の定番、日本人へのiPhoneのシェア並の普及率を誇り、掃いて捨てる程ネット上にインプレが転がっているGP4000S2の記事をなんで今更書くのかっちゅー話をちょっとします。インターネッツに見られるこのタイヤに関する私的な記事は、「各社フラッグシップタイヤとの比較」と「純正タイヤとの比較」に大きく二分されると僕は分析してます。前者は有名ブロガー(笑)みてえな偉〜〜〜〜いお方がそれはもう圧倒的かつゴージャスかつワンダフルかつアンビリーバブルな情報量で書いてるパターンが多く、後者はどこの馬の骨とも知れないチャリンカスが、「巡航速くなった!w買ってよかった〜😂」というような非常に質素で簡潔でカジュアルで口当たりの軽い文章に帰結しているパターンが多いです。そして今回僕は後者側の記事をなるべく粘っこくしつこく書くという試みに挑戦することを決意した、ってわけです。僕もどこの馬の骨ともの知れないチャリンカスの一人なんですが。

 

まず今回GP4000S2の比較対象となる(哀れな)タイヤは、冒頭でも触れたシュワルベ・ルガノです。実売1本2000円程度の、まともなメーカーのボトムレンジですね。ネットでの評判はかなり悪いです。ヴィットリアだとザフィーロ、コンチだとウルスポなんかと競合します。

コンチ全般に言えることがどうかは知りませんが、このGP4000S2については実際のタイヤ幅が表記値より太いことで結構有名です。それを考慮したのと、今使っているホイール(WH-RS10)がナローリムなので23cを検討していたのですが、25cの方が安く買えそうだったので25cにしてみました。まあいずれホイールを買い換えるとしてもこのご時世です、きっとワイドリムだしまあいっか〜、ってなノリです。


f:id:keielle0419:20180413194736j:image

パッケージではお馴染みコンチネンタル・マダムが好戦的な視線を浴びせかけてきます。製造者が消費者を見下すというコンチネンタルの姿勢には最早あっぱれと言うほかないでしょう。このおばちゃん、前作GP4000Sでは4人だったのがS2で二人に減ったらしいです。やはりリストラでしょうか。

余談はさておき。コンチのタイヤは嵌めにくいとよく言いますが、特にそんなこともなくわりかしあっさりと嵌まりました。ルガノと大して変わんないです。

また、やはりタイヤ幅はだいぶ太めです。装着時は実測で27mm近くあり、同じ25cのルガノと比較してももっこり感がだいぶ増します。これは見てくれ的にも走行性能的にもあんまし好ましい事ではないのでぼちぼちおニューのホイールを探さなきゃですね。また、フレームによってはクリアランスが足りずフレームに擦る可能性もあるので注意が必要です。

 

早速走行インプレに入ります。もちろんこれは僕個人の感想であって、人によって感覚は違うので参考程度にお願いします。ちなみにチューブはコンチネンタル、空気圧はルガノで走っていたときと条件を揃えてフロント6.5barリア7barです。

まず漕ぎ出し〜加速時の感覚ですが、ルガノと変わらないです。重量的にはこのタイヤは公称225gと、他社フラッグシップと比較してもそこそこ軽量な方で(例えばVittoria CORSA G+が250g)、公称重量が350g(!)のルガノと比較すると前後で200g以上軽くなっているはずなのですが、僕が鈍いのか感じ取れませんでした。あ、登りは少し楽になったような気がしないでもないです。よく聞く「ギアが1枚軽くなった」みたいなペダリングが軽い感覚は皆無ですが、転がり抵抗の低さからか、上死点/下死点付近で駆動力が掛かっていなかったり弱まったりしている時の失速が若干抑えられているような気がしないでもないです。まあ要は誤差範囲ってことですね。GP SUPERSONIC(23c/150g)くらいまで行けば感じられるのかもしれませんね。

巡航性能の向上は明白に感じました。巡航性能の向上と言っても、巡航するのが楽というのは適切な表現ではなく、スピードを載せるのが容易というよりは、いつも通りの強度で回しているのにメーターを見ると数km/h速度が乗っている、という感覚に近いです。これもやはり路面抵抗の低さからくるものでしょう。登り坂や加速では外周部の重量が大きなファクターを占めてきますが、平地巡航や下りでは軽量化よりも摩擦抵抗を減らす方が圧倒的に効いてきます。ハブなんかも然りです。

この性質は、惰性走行時に更に顕著となります。具体的な例えを出すとすれば、少し先の信号が赤になったのを目視して脚を止めて惰性走行+ちょいブレーキでゆるやかにスピードを落としていく、といった場面でルガノの感覚でそれをしていると、信号間近で想定よりスピードが落ちていなくてちょっとひやひやする、というような感じです。下り坂でも気持ちスピードが乗りやすい気がしました。あと足元から聞こえるゴーーーッって音が耳に心地良いです。

また、コーナリング性能の向上も大きく感じました。高速域からブレーキングしながらコーナーに突っ込むようなシチュエーションで、ルガノではブレーキング中にリアが流れるだとか、コーナリングフォースが足りないってことが多々あり怖い思いをすることも頻繁だったのですが、GP4000S2ではそれが無くなり、想像通りのラインをトレースできるようになりました。がっちりグリップするので安心して飛び込めます。

走りとしてはトータルで見ると速くなっているのは当然ですが、僕としてはそれよりも走っていて感じる「ああ、俺路面抵抗少ねえ乗り物に乗ってんな」という感覚がとても気持ち良くて気に入りました。

ここまでまあまあ褒めそやして来ましたが、このタイヤには大きなウィークポイントがあります。乗り心地です。これに関してはルガノよりもだいぶ酷いと感じました。

他社フラッグシップタイヤと比較するとGP4000S2の乗り心地がよろしくない、っつーのは事前に見聞きして知っていたましたし、ある程度の心構えはできていたのですが、シュワルベワンやPro4どころか安タイヤのルガノよりも劣悪な乗り心地だとは思っていなかったのでちょっとショックです。よくわからん表現で申し訳ないのですが、ルガノが「コン」と伝えてくる振動が「ゴン」になり、「ゴゴゴ」が「ガガガ」になります。僕は通学において、舗装の悪さで(僕の中で)悪名高い国道1号の川崎付近を利用するのですが、数km走っただけで手とお尻が悲鳴を上げました。手はTNIの超々ジュラルミン製のハンドルから、お尻はカーボンの板に等しいサドルから受ける振動攻撃はもはや新手の拷問です。先述のコンチネンタル・マダムがあのような表情をしている意味がようやく分かってきます。あれは彼女らからの「ふん!アンタ、生半可な覚悟でアタイたちの作ったタイヤを使おうとしてるんじゃないかい?そんなんじゃあ痛い目を見るわよ!」てなメッセージなのでしょう。

耐久性については未検証なので追って補足という形で付け足すかもしれませんが、一般的には耐久性が高いタイヤと言われていることは付け足しておきます。

 

まとめです。走行性能は純正タイヤからの変更で全方向において数段向上すると言えますが、(僕の場合)乗り心地については劣化するという結論に落ち着きました。ロングライドには向いていないかもしれませんが、クリテリウムなどレース用途には適したタイヤでしょう。あとドMの人はこのタイヤにするのがいいです。強く推奨します。

全然まともなこと書けてないですが、今回はこの辺で筆を置きます。では。 

映画「シェイプ・オブ・ウォーター」感想

久しぶりに映画を観てきたので、自分の脳内の整理がてら思ったことを書いていこうかと思います。僕はこのテの文章を書くのにあまり慣れておらず、読み苦しい点も多いかと思いますがご了承ください。ちなみに、僕のブログを愛読してくださっている方 (そんな人間がいるかは甚だ疑問ですが)は前々回のブログでお気付きかもしれませんが、僕は感想文を書くときは文体を少し変えています。

 

様々な映画祭で高評価を受けアカデミー賞を初めとした賞を総ナメにしたとのありふれた触れ込みと、人間と怪物の愛の物語というテーマに興味を惹かれ、また奇しくもちょうど友人に誘われたのもあり、この映画、シェイプ・オブ・ウォーターを観賞した。僕がこの文章を書き始めたのは、ゴジラの巨大像で知られるTOHOシネマズ新宿で映画を観た帰路の副都心線東京メトロ11000系列車の車内でのことなので、当然僕の頭にはこの映画の内容(その意味するものはさておき)がまだ殆ど完璧に入っている。そして僕はこれからその前提で話を進めてゆく。すなわちそれはこの記事を読んでくださっている皆様とはスタートラインが違うということだ。例え話をしよう。学園モノのドラマや漫画、あるいは小説で、こんなシーンを見たことはないだろうか。朝、教室に入る主人公格の女子高生。彼女が着席すると、すかさず友人A(ことによるとそこにB,Cも付随して)が駆け寄ってきて、「ねえねえ、昨日の○○って番組見た?マジヤバかったよね〜!!△△があそこでさぁ(以下略)」などと、このような台詞をマシンガンのごとく捲し立てる。だがその女子高生はその番組を観ていない。しかし友人Aにとってその是非は関係ないのだ。当然、言葉の弾丸をたっぷりと浴びた彼女の抱く感情は困惑の二文字に尽きるだろう。例えが長くなってしまったが、僕と皆様方が置かれている状況はちょうどこれに似ていて、だから僕は、この友人Aにならないために、この映画の感想を語るにあたり、視聴者である皆様に最低限の説明をしなければならない。とは言っても、僕の拙い文章力では物語のデティールどころか、あらすじのみを語るにも不自由してしまうことは容易に想像がつく。インターネット・テクノロジーの発展というのは実に便利なもので、このような状況に陥った僕に対してとても見事な働きをしてくれる。下の文章を読んで頂こう。ここからはネタバレも含む内容となるので、見たくない方はブラウザバックするのをお勧めする。

 

1962年の冷戦下のアメリカ。発話障害の女性であるイライザは映画館の上にあるアパートでただ独りで暮らし、機密機関「航空宇宙研究センター」で清掃員として働いている。アパートの隣人であるゲイのジャイルズ、仕事場の同僚で不器用なイライザを気遣ってくれるアフリカ系女性のゼルダに支えられ、平穏な毎日をおくりながらも、彼女は恋人のない孤独な思いをつねに抱えている。

そんな日々のなか、宇宙センターに新メンバーのホフステトラー博士が一体の生物の入ったタンクを運び込む。普段はイライザに不遜な対応を見せる軍人ストリックランドが、生物を邪険に扱った報復を受けて指を失う騒ぎがあり、清掃のために部屋に入ったイライザは初めてその生物を直視する。生物は「半魚人」と呼べる異形の存在だったが、独特の凛々しさと気品を秘めた容貌をもち、イライザの心を揺り動かす。彼女は生物に好物のゆで卵を提供し、手話を教えて意思の疎通をはかる。ふたりは親密な関係となってゆく。

生物が運ばれてきた理由がやがて明らかになってゆく。アマゾンの奥地で神として現地人の崇拝を受けていたという生物を、ホフステトラーは人間に代わる宇宙飛行士としてロケットに乗せようと提案する。それに対しストリックランドは、生体解剖でこの生物の秘密を明らかにすべしと主張し、上官の同意を得る。これを知り動揺したイライザは、ジャイルズやゼルダに自らの思いを打ち明け、生物を救う計画に手を貸してほしいと懇願する。一方ソ連のスパイだったホフステトラーは、アメリカが生物の秘密を知って宇宙開発の優位に立つ前に、生物を殺すよう政府に命じられる。だがホフステトラーは貴重な生物を殺すことに反対する。

イライザはジャイルズ、ゼルダ、ホフステトラーの協力を得て宇宙センターより生物を救出し、雨で増水した日に彼を運河から水中に返す計画を立てる。そしてその日まで彼女は、生物を自分のアパートに隠して暮らす。他方、ホフステトラーは命令不服従によりソ連スパイに撃たれ、その後ストリックランドから拷問を受けて絶命する。ストリックランドはホフステトラーの最期の言葉から、ゼルダとイライザが救出を実行したと知る。

ゼルダの家へ向かい彼女を尋問するストリックランドに、ゼルダの夫はイライザが関わっていることをバラしてしまう。ストリックランドはイライザの家を目指し、彼女の身の危険を感じたゼルダは電話で逃亡を指示する。

イライザとジャイルズは生物を運河の水門に連れてゆき、別れを告げる。その時、後から追ってきたストリックランドが生物とイライザに向けて発砲する。イライザは意識を失うが、一命を取り留めた生物はストリックランドを殺害し、イライザを抱え海に飛び込む。

生物の驚異的な治癒能力で蘇生したイライザは、彼と共に海の中で幸せに暮らしてゆく。

シェイプ・オブ・ウォーター - Wikipedia

 

とまあこういった具合だ。非常に簡潔に、だが要点を捉えてある。僕ごときには逆立ちしたって書けない要約だ。

では早速、先述の要約を踏まえ、それに補足を加えつつ感想を綴ってゆく。先にお断りしておくが、これは僕という一個人の感想であり、製作者サイドの意図したものとは必ずしも一致しない。

 

主人公であるイライザと、彼女と懇意な(後に彼女が怪物を研究所から逃がすことに協力する)登場人物たちは、皆なんらかの社会的差別を受け得る要因を持つということが、この映画を紐解くにあたって重要な点だと僕は考えた。イライザは孤児であった過去を持ち、また発話障害を抱えている。

ほぼ同居人と化しているイライザの隣人ジャイルズはゲイだ。昨今こそ性的マイノリティーに対し理解ある世間になりつつあるが、元来同性愛に対する嫌悪意識は紀元前から深く根付くものであったとされており、旧約聖書にも同性愛は断罪されなければならない、との一節が存在する。医学界においてすら、つい20年ほど前まで、同性愛は精神疾患であり然るべき治療が必要との規定があったほどだ。舞台となる1960年代のアメリカにおいて、それに対する偏見や差別意識が非常に大きかったことは言うまでもない。

イライザの同僚、ゼルダアフリカ系アメリカ人である。設定の1962年当時、アメリカではアフリカ系アメリカ人をはじめとする有色人種への差別は未だに根強く、ジム・クロウ法も存在した時代だ。州によっては、黒人の血が入る者は白人との結婚を禁止されていた程である。こちらについても、差別意識が熾烈だったことは容易に想像できる。

そして、イライザの働く研究所に運び込まれてきた謎の怪物。彼は姿形こそ人間とはかけ離れたおぞましさであるものの、人間の意思を理解することはできる。当然のことであるが、彼は教育を受けてはいないので言語は持たず、喋ることもできない。だがイライザに手話を教えられた怪物は、徐々にそれを習得している。

怪物とコミニュケーションを取ってゆくうち、イライザはこう考えたのだろう。人間と同じように意思と知能を持ち、ただそれを表現するだけの術を持たないのみにすぎないこの怪物と発話障害の自分とは、いったい何が違うのだろうか?むしろ他の人間たちより、この怪物の方が自分に近いのではないだろうか?と。そしてその想いはいずれ愛へと発展することになる。物語の終盤、怪物がそう遠くない未来に殺されることを知った彼女は、怪物を逃がす計画を立てるのだ。

イライザの隣人ジャイルズは、イライザに協力を懇願されるも、その計画に反対していた。しかしその直後、世間話を続けた末に親密な関係となりかけていたパイ屋の主人に、ゲイであることをカミングアウトすると、途端に露骨な嫌悪感と共に店を追い出され、二度と来るなと突き放される。"ただゲイであるがためだけに"迫害を受けた彼はその時、"ただ姿形が半魚人であるがためだけに"殺されようとしている怪物と、それにシンパシーを感じるイライザの気持ちを痛感したと推察できる。

ゼルダも、黒人であるがためにストリックランドに心ない言葉で踏み躙られ、そこでイライザに共感し、協力を決意したのであろう。

クライマックスにおいて、ゼルダは結婚以来不満を感じながらも、それを切り出すことができず言いなりとさせられていた夫に対し、とうとう堪忍袋の緒が切れたとばかりに長年の不満を爆発させることができた。そしてイライザは、ストリックランドに心臓を撃ち抜かれて絶命しかけるものの、怪物の驚異的な能力によって生還し、怪物と共に海に飛び込み、幼少期の傷がえらとなり海中で怪物と幸せに暮らしてゆく、といった描写で映画は幕を閉じている。

彼女たちは、それぞれに対する偏見に対して立ち向かい、その結果として幸福を手にしている。これはさまざまな偏見や差別に対する救済を表現しているのではないだろうか。

ところで、ジャイルズに限っては、幸福を手にしたような描写をどうにも僕は読み取ることができなかった。もし読者の方々でそれを発見したという方は、是非コメントなどを残して頂けるとありがたい。

さて、ある物語になんらかのメッセージ性を持たせようとした時、ほぼ間違いなく採られるのが、悪役を配置するという手法だ。大抵の場合、物語の含むメッセージ性は主人公によって視聴者に伝えられる。悪役は、主人公の存在を対比的に鮮やかなものとし、また悪役が主人公に迫害を与えることは、視聴者に主人公へのシンパシーを感じさせ、感情移入を誘う。これによりメッセージ性が明らかなものになりやすくなる。

この物語において最大の悪役となっているのは、イライザが働く研究センターの警備員のリーダー格的立場であるストリックランドだ。彼は純粋な白人で、それなりに高い社会的地位、富、そして家族を持ち、またなんらかの身体的/精神的障害も抱えてはいない。その何一つ不満を抱えることが無いような恵まれた環境に置かれているせいか、彼は強烈な差別主義者であり、またサディストの側面もある。彼はイライザやゼルダに対して日常的にパワハラを行う。これは彼が身分や地位に依存していることの裏返しとも読み取れる。自分より低い身分や地位の者に迫害を与えることで、自己の存在や価値を肯定、再確認しているのだ。

研究所からの怪物の脱出を許すという不手際を犯したストリックランドは、怪物を回収しなければ現在のポストを失うという状況に追い込まれる。そして地位を失いたくないあまり彼は徐々に我を見失ってゆく。その姿はひどく惨めなものだった。最終的に彼は、怪物に惨殺され死を遂げてしまう。これは一瞥すると一人の悪役が成敗されただけかのようにも思える。だが見方を変えれば、ストリックランドのように地位や身分に固執しても幸福は訪れない、そんなものに拘る必要はないということでもある。これはイライザらで描き出される激励と意義としては同じで、それに逆からアプローチしたという解釈はできないだろうか。

この映画は得てして怪物と人間の女性の愛の物語と捉えられがちで、そしてそれは実際に間違っているわけではない。だが、この物語の本質は別のところにある。それはイライザらやストリックランドという登場人物らが描き出した、身分、人種、障害、性差などへのあらゆる差別を受ける人々に差し伸べられた、ささやかな救いの手であると僕は考えるのだ。

そしてこの映画が高い評価を受ける理由は、その差別への救済という内容だけでなく、その救済の手を差別をする側の人間にも差しのべていることなのかも知れない。

この作品はアカデミー賞受賞の触れ込みに違わず、非常に興味深い映画だ。ぜひとも映画館に足を運ばれたい。(ってネタバレしてんじゃんか)

 

【中華】San Marco Aspide Superleggeraさん

クリーム玄米ブランは神が創りし食べ物ということに最近気付きました。それ以来お昼はもっぱらクリーム玄米ブランです。

こないだの記事で今使ってるサドルの銀レールと厚みが気に食わねえ、てな話をしましたが、結局新しいサドルを買ってみたのでその話です。

僕は機材を買うたびにいちいち記事を書くほどマメな人間ではないですし、その必要性をあまり感じないので(必要性なんぞ言い始めたら個人ブログなんぞやってられませんが)これまでもそんなに書いてきてなかったんですが、今回は中華カーボン、メーカー品のパチモン(いわゆる黒中華)っつー性質上、興味を持たれる方も多いかと推察したので記事にすることにしました。 

タイトル通り今回買ったのはイタリアブランド、Selle San Marcoのハイエンドモデル、Aspide Superleggela(のパチモン)です。Superleggelaっつーのはイタリア語で超軽量を意味し、チャリ業界だとDedaのハンドルのハイエンドモデルがこれを名乗ります。クルマだとランボルギーニ、バイクならドゥカティエボリューションモデルがこの二つ名を付けますね。

重量は109g以下を保証と、超軽量を名乗るだけあって確かにおそろしく軽いです。話は逸れますが、実はこれでも最軽量級ではなく、パッドすら貼られてないキワモノ系だと、ボントレガーやセライタリアなんかが60g台のを出しますし、僕が知ってる中での最軽量はアメリカの新興ブランドdash cyclesのp3ってやつで、なんと公称37gです。ほんとかよ。

話を戻しましょう。このアスピデスーパーレジェーラさん、メーカー希望小売価格だと5万円くらいしやがります。1g換算で500円、つまり1円玉に500円です(は?)。たかがチャリのサドルを数十g軽くするために5万ですよ。この辺にチャリンカス、じゃなかったローディの金銭感覚の狂いっぷりが出てますね。これが商材として成り立ってるってことは、この価格でも買う人がいるってことですからね〜。

僕にはその感覚を理解できないので、ぱっと見違いがわからないパチモンを中国の通販サイト、Aliexpressで購入しました。こちらはお値段3000円を切ります(2018年3月現在)。現在装着されているセラサンマルコ・ポンザが実測290gだったので、3000円で200g近い軽量化と考えれば安いものでしょう。仮に商品が期待外れなものだったり、すぐに壊れても、3000円と考えれば諦めも付きます。ちなみに今回アスピデのパチモンを選んだ理由として、先に述べた現在のサドルも同じくサンマルコ社製で、更に同社のラインナップの中でも比較的座面の形状が類似している、というのが半分くらいあります。残り半分はデザインです。Aliexpressには他にもフィジーク・アリオネR3や00のパチモンもあったりするんですけどね。

ところで、AliexpressっつーサイトはAmazonマーケットプレイス的なシステムでして、セラーと呼ばれる売り手から直接商品を購入するので、若干リスキーな側面があります。なぜなら奴らは中国人です。こちらの常識は通用しません。支払いから発送するまでに1ヶ月なんて日常茶飯事ですし、商品が届いた時に既に壊れてたとか、そもそも届かないとかも割とザラです。Aliで物を買うときは商品のレビューやセラーの評価を細かくチェックしましょう。お兄さんとの約束だぞ☆

結局、注文から2週間ちょっとで商品が届きました。これはまあまあってとこですね。褒められるのは梱包で、発泡ウレタンがぎゅう詰めにされたバカでかい袋で届きました。セラーによってはカーボン製品でもビニール袋に包んでダンボール箱に入れてポイ、なんてことは往々にしてあります。というかついこの間それに当たったばかりです(爆)。それについてはいずれ詳しく記事にします。

では検分に入りましょう。いいトコロその①。当たり前ですが、手にすると拍子抜けするほどあからさまに軽いです。この感覚は超軽量なカーボンバイクをひょいと持ち上げた時のそれによく似ます。

実測です。

f:id:keielle0419:20180330131120j:image

キッチンスケールなんで正確性は微妙ですが、一応102gでした。 同商品のレビューを見てみると、軽いのだと101gから重いのだと112gまで見られました。多分それなりに当たりを引けたってことになるでしょう。その②。パッドが事前に想定していたよりは厚かったです。もちろん薄いものは薄いんですが、僕はカーボン板に薄皮一枚ぺらっと貼られてるくらいを考えてたので、押したら凹む程度の厚みがあったのは個人的にはサプライズでした。その③。ポンザや純正サドル比ですが、座面の合皮が滑りにくいです。お尻がブレません。

だめなトコロ。塗装、というかロゴのプリント精度ですが、これがちょっと△です。ぱっと見じゃ分からない程度ですが、よく見ると粗さが目に付きます。とは言っても正規品と見比べたわけじゃないですし、そもそもの購入価格を考慮すればケチを付けられたものではないんですけど。

ちなみにこの商品、ご丁寧にメーカー正規品を表すシールとクオリティチェック済のシールまで貼られてます。

さて、取り付けの話に入りましょう。と言ってもポン付けするって訳にも行かず、現在付けてるサドルとの座面の高低差分だけシートポストの出代も調整しなきゃなりません。

f:id:keielle0419:20180331100951j:image

分かりにくい背景で申し訳ないですが、パッドと本体の厚みのぶんポンザとはだいぶ差があります。大体1cmくらい違ったので、シートポストも1cm多く出します。

サドルの取り付けにあたって、カーボンレールの性質上トルクレンチは必須です。僕は横着者なので手ルクレンチで済ませてしまいましたが。ハンドルとステムは走行中にもげたら確実に死にますが、サドルはもげたとこで死ぬ確率は低いでしょう。死ななきゃいいんです。(ちなみにハンドルとステムはアルミ製のをガッチガチに締め付けてます。)

f:id:keielle0419:20180331101237j:image

装着図です。SUPER REGELLAのロゴのみホワイトなのがアクセントになっててシャレオツですね。

その後、20km程ですが走ったんで、そこから分かったことをいくつか記しておきます。

まず、このサドルを買うにあたって一番の不安要素であった、極薄パッドによる痛みや疲労の増加に対する懸念ですが、これは意外にも大したことがありませんでした。座面の形状が使い慣れたポンザとよく似ているのも大きかったと思いますが、サドルの縦方向がキ○タマの辺りまでライン状に綺麗に凹んでおり、それが痛みの軽減に繋がっているのではないかと思います。レール、シェルのカーボン化による衝撃吸収効果についてはさほど感じられませんでした。シートピラーをカーボンにした時も何が変わったのか全く分からなかったこともあり、期待してなかったので別にいいんですけど。

また、先程も述べましたが、パッド表皮が滑りにくく、お尻のズレ、ブレが少なくなったのでペダリングが多少安定した気がしました。あくまで多少そんな気がした、程度です。

これは多くのまともなロードバイク乗りの方にはどうでもいいことでしょうけれど、平気で普段着のままロードに乗る僕には気になる点がありました。信号待ちなどでトップチューブにまたがり、そこからスッとお尻を後にズラし座る、というようなシーンで、先端部分がズボンの股の部分に引っ掛かることが時々あるんです。もちろんレーパンならそんなことも起こらないでしょうし、多くの方は気にすることは無いとかと思います(ちなみに僕はロードに乗るならサイクルジャージにビンディングが絶対だろ、みたいな古臭い考え方をしている連中が大嫌いです)。

感じたことはだいたいこれくらいです。ロングライドでどうなるかは微妙ですが、ちょい乗りの感触は◎でした。

軽量性、ビジュアル共に素晴らしく、走ってみても想定よりも快適だったので個人的にはかなり満足な買い物でした。あとは耐久性だけですね。

 

 

 

〜おまけ〜

この間ロード乗りのお知り合いにシャマルミレを貸して頂いたんですが、キャノンデールにG3スポーキングは無いだろ、ってな僕の予想に反してめちゃくちゃカッコよくなったので今めっちゃシャマルミレが欲しいです。


f:id:keielle0419:20180401154211j:image

かっこよくない、、、?

新型SYSTEMSIX(仮)について思うこと

SYSTEMSIXの名称がUCIの認可リストに新規に追加されているのが発覚し、一部のキャノンデール・フリークたちの間でまことしやかにニューモデルの噂が囁かれたのは、僕の記憶が正しければ昨年末のことだ。

f:id:keielle0419:20180305224603j:image
SYSTEMSIXというのは過去に存在したキャノンデールロードバイクのモデル名だ。それは2006年に発表された正真正銘のレーシングバイクで、アルミとカーボンのハイブリッドフレーム、いわゆるアルカーボンのバイクだが、当時の標準的なアルカーボンフレームがリア三角をカーボンにして衝撃吸収性を狙っていたのに対し、トップチューブ、ダウンチューブ、シートチューブをカーボンとし、リア三角をアルミとする奇抜な手法を採っていた。ちなみにリア三角はCAAD9と同一だ。これはSYSTEMSIXの先代モデルのSIX13(ちなみにこれのリア三角は旧CAAD8と同一である)から引き継がれた構造だが、このような手法が採られたのはキャノンデールがアルミの加工技術に絶大な自信を持っていたからに他ならないだろう。なにせ彼らは、自社のバイクを自らアルミフレームの神と名乗るようなメーカーなのだから。

さて、その新型SYSTEMSIXが再び俎上に載ったのは、2月の末、UCIワールドツアーのひとつであるアブダビ・ツアーの第二ステージ直後のことだ。チーム・キャノンデール・EFドラパックは、突如ニューマシンをレースの現場に投入してきた。もちろん新型SYSTEMSIXとなるバイクだろう。大方の予想を裏切らず、エアロロードとして世に産声をあげたそのバイクがこれだ。


f:id:keielle0419:20180305230519j:image

f:id:keielle0419:20180305230133j:image


f:id:keielle0419:20180305230139j:image


f:id:keielle0419:20180305234405j:image

 

カムテール形状でボトル装着時の空力をも意識したダウンチューブ、徹底的なケーブル類の内装、コンパクトなリア三角、リアタイヤに沿って湾曲したシートチューブ、スルーアクスルのディスクブレーキ、更にヴィジョン・メトロン5Dステム一体型ハンドルがアッセンブルされるなど、一瞥しただけでも最新のエアロロードの教科書通りといったパッケージングが見て取れる。目を引くのはせいぜい、トップチューブ上部からケーブルが内装されている点と、キャノンデールお家芸のBB30を採用している点くらいのものだ。

 

キャノンデールは各社が続々とエアロロードの開発を進める中、これまでその類のロードバイクを頑なに作ってこなかった。2015年に現行SUPERSIX EVOが発表される際、エアロロード化との噂も流れたが、彼らが世に送り出したのは従来通りの形状で更に各所の性能を突き詰めた究極のオールラウンダーを目指したようなモデルだった。その時、プロダクト・マーケティング・ディレクターのマレー・ウォッシュバーンは次のようなコメントを残している。

スプリントだけしか考えないのであれば高剛性を、平坦をロケットのように飛ばしたいだけであればエアロを求めるでしょう。でもキャノンデールとしては、「True Road Bike(=本当のロードバイク)」こそが人々のニーズであると考えています。今回掲げた「A BALANCE OF POWER」の意味はそこにこそあるのです。

 かくも言う彼らがかつての名車SYSTEMSIXの名前を引っさげてエアロロードバイクを出すのだから、どんなぶっ飛んだバイクなのかと期待していたが、蓋を開けてみるとそれは、乱雑に言ってしまえばトレンドに乗っただけのつまらないエアロロードだった。少なくとも(口の悪い)僕にはそう感じられた。

これまでのキャノンデールロードバイクには、どれも個性的で、それが魅力を放っていたように思える。CAAD12ではキャノンデール自ら「アルミフレームの神」と称し、他社の軟派なカーボンロードを叩き潰しにかかった。他社がエアロロードでレースを走る中、オーソドックスなルックスのSUPERSIX EVOがそれに食らいついている姿は陳腐な言葉を使えば「エモい」というやつだったし、昨年登場した新型Synapseはエンデュランスロードながらレーシングモデルに匹敵する剛性を得て気を吐いた。

それらが持っているある種の強烈な請求力のようなものを、僕は現時点では新型SYSTEMSIXから感じ取ることができなかった。数あるエアロロードの中でのワンオブゼムにしか感じられないし、もっと言えばあのバイクにキャノンデールのロゴが付いていることに違和感すら感じた。もちろんこれが僕の偏見に満ちた個人的な見解だということはお断りしておく。

 

僕はキャノンデールロードバイクに乗っているし、それに比較的このメーカーが好きだ。だからこその期待だったし、このような感想になったのだと思う。

次にキャノンデールからニューモデルが出るとすれば、おそらく新型SUPERSIX EVO、もしくはCAAD13となるであろうCAAD12の後継モデルだ。SUPERSIXは言わずと知れたフラッグシップだし、CAAD12の後継がCAAD13となるならばそれは特別なモデルとなる可能性が高い。なぜなら13というのはアルミの原子番号であり、キャノンデールというメーカーはそういうことを結構重んじるところがある(たぶん)からだ。

いずれにせよ、次のニューモデルには期待したい。

 

 

 

御託並べといてあれですけど、シンプルにカッコ悪くないですか?サイズの問題もあると思いますが。